歌津〜気仙沼への道
この日、走ったルートで印象的だったのが、気仙沼市中島地区の海岸線復興工事の現場風景。
国道沿いに見つけた「展望台」への案内をたどってみると、工事現場との境界も曖昧に、工事現場の足場のような展望台が組まれていました。
かたわらには献花台。
この展望台を作ったのは、きっと、工事に関わる方々の心意気なのでしょう。
痛ましい出来事を乗り越えるために。
がむしゃらに走る復興の現実に触れられた気がします。
急速充電ができなくなったEVスーパーセブン。
予定では、志津川から女川方面に戻った神割崎キャンプ場で宿泊するつもりでしたが、少しでも先に進むため、歌津に新しくできた長期滞在者向けの宿「アイルーム歌津」に変更。
国道からの人目を忍べる特等席で、普通充電をさせていただきました。
石巻から南三陸、陸前高田、大船渡あたりにいたる道(おもに国道45号線)は、2013年に走った当時は、迂回しなければいけない箇所も多く、痛烈に災害の大きさを感じる場所でした。
あれから5年。
多くの新しい道が完成し、Googleマップでも完成している道が表示されずに戸惑うほどの急変ぶり。風景は、まだまだ変わり続けています。
南町紫市場商店街(気仙沼)
2013年には仮設だった「南町紫市場」が、真新しいおしゃれな空間になってオープンしていました。
でも、周囲はまだまだ工事中。
中庭には全国から寄せられた、復興への願いを込めた鯉のぼり!
福よし
日本一焼き魚が美味い居酒屋といわれる人気店の「福よし」を再訪。午前11時過ぎ、仕込み中のお忙しいところに、少しだけおじゃましました。
震災の翌年には、すでに還暦を超えていたご主人が「防潮堤などの計画確定を待ってられない」と、1階は津波が来ても抜けるようにと駐車場にして、防潮堤ができても海が見えるようにと2階を店にした新店舗が完成。
ところが、新しい道路計画と少しだけぶつかって、数メートル、移転(つまり、まだ新しい建物を壊して、また新しい店を建てる)ことになるらしい。
建築中の防潮堤の上から、かろうじて海は見えるけど、ご主人は「船のロープすら見えないし、全然ダメだ」と切ない思いを話してくださいました。
奇跡の再会!
気仙沼市街地で、堤さんが三菱自動車工業の社員時代、大震災直後の被災3県に届けた89台のi-MiEVのうちの1台が、当時のままの姿で走っているのに遭遇。
「追いましょう!」と、急いでUターンして追いかけました。
到着したのは気仙沼市役所。市役所入り口の信号待ちで離されて、駐車場にi-MiEVはあるものの、乗っていた方は見当たらず。話を聞くのは無理だったか、と諦めかけたのですが。
いろんな偶然が重なって、運転していた教育委員会にお勤めの大江和(かず)さんとお話しすることができました。教育委員会の事務所と市役所本庁は少し距離があり、文書のやり取りなど日常業務にi-MiEVが今でも活躍しているそうです。
花泉へ!
明日、別の仕事の取材があるため、寄本は今日の午後から旅路を離脱。いったん東京へ戻ります。
その間、EVスーパーセブンが堤さん一人の単独走行で一関市花泉町にある日本端子(クラウドファンディングで支援をいただきました!)の工場を表敬訪問するために、気仙沼市内の日産プリンス気仙沼店で、充電をさせていただくことになりました。
及川店長には、2013年の旅の際にもお世話になりました。重ね重ね、ありがとうございます!
千厩
手負いのEVスーパーセブン。
気仙沼〜一関を往復するために、日産プリンス千厩店でも普通充電させていただけることになりました!
しばし、沿岸を離れ、軽やかに快走するEVスーパーセブンの図。
千厩は、歴史ある街道沿いの町。
昼食は、元禄年間創業の「小角(こっかど)食堂」で、千厩名物のあんかけカツ丼をいただきました。
日本端子株式会社 花泉工場
サポートカー&寄本が離脱したため、EVスーパーセブン&堤で、気仙沼から50kmほど内陸に走った日本端子(株)花泉工場へ表敬訪問。
工場見学をさせていただき、記念撮影を行いました。